（一社）日本劇作家協会

2011年5月。震災後初のカーネーション販売の準備で忙しい福島明成高校の農場。そんな中、浜通りからの避難で転入して来た咲は、ゴミ捨て場から出ようとしない。咲に反発する福島明成の愛子、心配する同級生や先生たち。やがて愛子は「今までの自分がなくなっちゃった」という咲の言葉に胸を打たれ、心を通い合わせ始める。カーネーション販売当日、同じ浜通りからの避難者のため、販売に出るよう愛子に言われた咲は決心して出て行く。避難前のように活き活きと販売する咲。二人の心は通い合ったが、咲はまた別の場所に避難すると言って去って行く。