（一社）日本劇作家協会

震災で両親を失った兄・隆（たかし）と妹・紬（つむぎ）。遺品として残った母の味「カレー」を凍らせ続け、過去に縛られ続ける紬。そんな妹のために母の味再現に動き続ける隆。お互いを思うのに思いはなぜかすれ違い・・・兄の思いが通じ、やがて二人の共同作業となった母の味再現はとうとう叶う。大喜びの妹にカレー作りの「もう一人の恩人」を兄が紹介するのだがそれは・・・家族の喪失と再生を描いたとある家庭の物語。