なべげん月イチ劇場2024
北のまほろば祭り2
なべげん月イチ劇場2024
北のまほろば祭り2
特設サイト
令和6年度 あおもりアーツカウンシル文化芸術創造活動助成事業
※作品解説、出演者情報を順次更新致します。
[番外編 配信]
なべげん目で見るラジオドラマ劇場「県立戦隊アオモレンジャー 復刻版2020」第1話・第2話16分07秒一挙配信
作・演出:畑澤聖悟
出演:山上由美子 工藤良平 音喜多咲子 松野えりか 渡邊望美
野倉泰匡 木村知子 工藤和嵯 三津谷友香 福嶋朋也 京谷晶也
2024年9月20日(金)20:00〜10月31日(木)23:59
Teket URL https://teket.jp/633/40226
料金 500円
今回配信する『県立戦隊アオモレンジャー復刻版 2020スペシャル』は、2020年、青森市芸術創造活動緊急対策助成事業としてAOMORI ARTS FESに参加させて頂いた映像です。新型コロナウイルス感染拡大と闘う青森県民、そして、世界中の人々を勇気づけたこの作品を、2024年9月から12月まで渡辺源四郎商店しんまち本店で開催される、小さな演劇フェティバル「北のまほろば祭り2」の番外編としてお送りします。北のまほろば祭り2の12月公演で新キャストで再演いたしますので、まずは、2020年版をお楽しみください。
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[9月公演]
北の湊 三都ものがたり 秋田・青森・函館
9月28日(土)19:30 /29日(日)14:00
「北前船おっかけ旅日記(鐙 啓記)」
構成・演出:畑澤聖悟
出演:けやはす演劇部<秋田>
伊藤展洋
伊藤芙実香
加賀彩子
菅原瑶希
泉まなみ
布施清美
畠山 葉
松井勇樹
[スタッフ]
制作 畠山 健
制作 銭谷 真理子
「北前船おっかけ旅日記」著:鐙 啓記 無明舎出版
「洞爺丸ものがたり2024」
作・演出/畑澤聖悟
出演:渡辺源四郎商店<青森>
山上由美子
音喜多咲子
渡邊望美
三津谷友香
京谷晶也
沼畑枝里
金谷藍子(芝居組「虎」)<函館>
田中耕一(劇団雪の会)<青森> ※9月28日のみ出演
長谷川等(浪岡演劇研究会)<青森>
「北前船おっかけ旅日記(鐙 啓記)」
江戸中期から、明治三〇年代まで、列島の西と東を結ぶ貿易の要として隆盛を極めた北前船。春に大阪や神戸を出発し、瀬戸内海を通り下関から日本海に入り蝦夷地(北海道)まで、各地の湊に立ち寄って売り買いをし、蝦夷地で海産物を仕入れ、帰途その荷を各地で売りさばきながら、秋には大阪や神戸に帰ってくる。年一回の航海で上がる利益は莫大なものでした。北前船が列島全体に商品流通経済のネットワークを築き、日本の経済活動を支えたのです。その痕跡を求めて一八道府県、一七〇市町村を回り、六〇〇か所を訪ねた2001年の取材旅行記。その中から秋田、青森、函館を経て北海道を回った第二次取材旅行の記録を中心に朗読します。
(上演時間は約30分を予定しています)
「洞爺丸ものがたり2024」
洞爺丸(とうやまる)は、運輸省鉄道総局(当時の国鉄)がGHQの許可を得て建造した車載客船4隻の第1船です。戦後初の本格大型客船であり、「海峡の女王」と呼ばれた洞爺丸は1954年(昭和29年)9月26日、台風15号(洞爺丸台風)の暴風と高波により転覆・沈没。死者・行方不明者あわせて1,155名という、日本海難史上かつてない事故を起こした悲劇の船として、歴史に名を残すことになるのでした。
洞爺丸の栄光と悲劇を描いた渡辺源四郎商店「洞爺丸ものがたり」(2021年)のダイジェストに、遺族の追悼文を織り交ぜてお送りします。新型コロナ感染症のため、公演中止となり配信のみの公開となった「洞爺丸ものがたり」が3年の月日を経て蘇ります。
(上演時間は約30分を予定しています)
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[10月公演]
八甲田の山なみ 「八甲田山」を巡るものがたり
10月26日(土)19:30 /27日(日)14:00
「「雪中行軍」はなぜ有名になったのか?-遭難事件の処理過程からー(中園 裕)」
構成・脚色・演出:田邉克彦 (空間シアター アクセプ)
出演:空間シアター アクセプ<青森>
小笠原真理子
葛西大志
藤本一喜
『「雪中行軍」はなぜ有名になったのか?-遭難事件の処理過程からー』
著:中園 裕
「八甲田仙人、鹿内辰五郎(伊藤一郎)」
構成・演出/畑澤聖悟
出演:渡辺源四郎商店<青森>
高坂明生
京谷晶也
小山内紀子(劇団支木)<青森>
青森中央高校演劇部<青森>
「「雪中行軍」はなぜ有名になったのか?-遭難事件の処理過程からー(中園 裕)」
明治35年(1902年)1月23日、厳冬期の青森市。駐屯地を出発した陸軍第8師団青森歩兵第5連隊の将兵210名は、冬の八甲田山への一泊行軍に挑み、最終的に199名の将兵が命を落とします。これが現在まで伝わる世界最大規模の山岳遭難事件、「八甲田山雪中行軍遭難事件」です。新田次郎の小説『八甲田山 死の彷徨』や、映画『八甲田山』で知った方も多いのではないでしょうか。
遭難事件後の政府や軍当局による処理過程、世論の動向、そして時代とそれぞれの思惑に翻弄される人々。
創られた事実と歪曲された真実、光と闇、記録と記憶・・・。
物語は、とある大学の研究室。教授と学生が、雪中行軍遭難事件後の闇に焦点を当てながら、話が進んでいきます。
(上演時間は約35分を予定しています)
「八甲田仙人、鹿内辰五郎(伊藤一郎)」
「鹿内仙人」と呼ばれた鹿内辰五郎は八甲田の山の案内人です。円い帽子をかぶり、詰め襟の服を着て、胸にたくさんの勲章バッジをつけていました。
明治13年(1880年)、東津軽郡浜館村(現在に青森市駒込)に農家の長男として生を受け、小学校を出て13歳から酸ヶ湯温泉で働きます。
20km余の山道を歩いて荷物を運搬したり、湯治客の山の案内をしました。バス発着の度毎にラッパを吹いて乗客を送り迎えしました。「なめくじを喰う男あり ぶな林」と、歌人の大町桂月が詠んだように、ナメクジを丸呑みする芸がありました。明治35年(1902年)の八甲田雪中行軍遭難事件の折は捜索隊に加わり5人を救助。昭和36年(1961年)に黄綬褒章を受章。棟方志功揮毫による顕彰の石碑が建立されたりもしています。昭和40年(1965年)、天寿を全うしました。
そんな鹿内仙人の生き様が凝縮された、
伊藤一郎さんの「八甲田仙人、鹿内辰五郎」を更に30分に凝縮してりーディングします。お楽しみください。
(上演時間は約30分を予定しています)
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[11月公演]
津軽と南部 弘前の新鋭、迎え撃つ八戸の巨匠
11月23日(土)19:30 /24日(日)14:00
「ツガハラ〜しかへでやらね津軽弁」
作・演出/鎌田 龍 (劇団ひろさき演人)
出演:劇団ひろさき演人<弘前>
三浦ちひろ
朔摩和門
奈良和貴(フリー)
[スタッフ]
舞台監督:福田 翔
「南部弁昔コ語り」
構成・演出・出演:柾谷伸夫 (演劇集団ごめ企画)<八戸>
「ツガハラ〜しかへでやらね津軽弁」
津軽弁とは、青森県の津軽地方で話されている方言です。諸説ありますが、大和言葉やアイヌ語など1,000年以上昔の日本語が混ざってできたものという由来があります。いわゆる標準語が制定されたのが明治~昭和時代ですから、ものすごい歴史ある言葉なわけです。
しかしその独特な発音や単語が災いし、現代において津軽弁話者とそうでない話者の間でコミュニケーションに支障が起きることもしばしば。
本作は弘前市のとある企業を舞台に、津軽弁が話せない若手社員を教育すべくやってきた津軽弁マナー講師、ラポーム・津ヶ原による講座の体でコメディ劇が進行します。
観客のみなさんも受講者の一員として、津軽弁の世界をお楽しみください。
(上演時間は約35分を予定しています)
「南部弁昔コ語り」
コミュニティラジオBeFMのおもしろ南部弁講座は25年目。12月で6700回。収録は1ヶ月分まとめてだが、1日分のテキスト(南部弁の会話)を書くのは大変な作業だが、知らない言葉に遭遇することがあり、楽しんでいる。1万回まで頑張ってと言われるが、僕は、その時90歳代。生きているかどうか……。
市内外の小学校へ出かけての出前講座「おもしろいぞ南部弁・南部昔コ」を始めて16年目(中学校は6年目)。子どもたちの反応を見ながら、物語を膨らませたりしぼませたり。これがなかなか楽しい。一緒に楽しんでいる。
今日は津軽のお客さんの反応を見ながら、僕自身、楽しみたい。方言でなければ表現できないこと。方言だからこそ表現できること。これを大切にしたいなあと思っている。
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[12月公演]
雨ニモ負ケズ生まれてすみません 北の文豪対決
12月 7日(土)19:30 /8日(日)14:00
「ボヘミアン賢治」
構成・演出・出演:くらもちひろゆき(架空の劇団)<盛岡>
[スタッフ]
音響:水井米(気丈な空論)<盛岡>
「メリイクリスマス(太宰治)」
演出/工藤千夏 うさぎ庵(東京/青森)
出演/大井靖彦<東京>
[スタッフ]
音響プラン:藤平美保子
音楽:親子向けサイト「ゆめある」
『県立戦隊アオモレンジャー復刻版(第2話)』
構成・演出:畑澤聖悟
出演:山上由美子、工藤良平、秋庭里美、音喜多咲子、小舘史、渡邊望美、三津谷友香、京谷晶也、折舘早紀、下山寿音、塚本佳苗(以上、渡辺源四郎商店<青森>)
ゲスト出演:くらもちひろゆき、大井靖彦
「ボヘミアン賢治」
「ボヘミアン・ラプソディ」をオリジナルの翻訳ってほどのもんじゃない適当訳で歌いたい、って言ったんです。すると「岩手なんだから宮沢賢治と絡めていただきたい」というのでタイトル先行で「ボヘミアン賢治」となったわけです。
さあそれからが大変でした。「ボヘミアン・ラプソディ」あるいは「フレディ・マーキュリー」と「賢治」を結びつけねばらないのですから。
第一感は「春と修羅」でした。しかし、ダイレクトに結びつくようなものは見つけられませんでした。続いて考えたのはChatGPTなどの生成AIです。
二人の生い立ちや、作品に共通点がないかなど調べてみました。すると、まあ、共通点があります! と力強く答えてくれるではありませんか! 作品世界的には「銀河鉄道の夜」との共通点に言及されていました。ところが「1910年頃に、賢治は花巻農学校に通いながら、詩や童話を書き始める」とか書いてあり、信用できません。
結局、なとなく賢治で始まり、なんとなくボヘミアン・ラプソディにつながって、何故このようなオリジナルの翻訳というか意訳をしたのかということをパワポで説明し、最後は歌って、最後の最後にちょっとだけ賢治と関連付けることにしました。
というわけで「ボヘミアン賢治~序章」となります。いつか天啓が降りてきて、戯曲が書けることを願っています。
(上演時間は約30分を目指します)
「メリイクリスマス(太宰治)」
太宰治は1946年11月に疎開していた金木町から、家族を連れて東京に戻りました。帰京直後、友人の娘との偶然の再会をわずかな日数で短編小説に仕立て、中央公論の1947年1月号に発表しました。モデルとなった娘は、後に太宰の紹介で出版社勤務を経て文壇バー「風紋」を開く林聖子さん。母親は、洋画家・林倭衛(はやし しずえ)の夫人だった秋田富子さん。太宰が「これは、ぼくのクリスマスプレゼント」と、掲載誌を手渡したという逸話を林聖子さんは自著で披露しています。2023年に「なべげん月イチ劇場 北のまほろば祭り」で、うさぎ庵が上演した朗読劇「十二月八日」(読み手:大井靖彦)が太平洋戦争開戦の日(1941年12月8日)の東京、太宰を彷彿とさせるある作家とその妻の姿を描いていたのと対になるかのように、「メリイクリスマス」は終戦後(1946年11月中旬)の東京の空気と、やはり太宰としか思えない作家の心情を描いています。
MPAD2024(三重県津市でのリーディング公演)、ふらり途中下車のダザイ(宮城県仙台市)での上演ののち、まほろば祭り2に参加。
(上演時間は約25分を予定しています)
『県立戦隊アオモレンジャー復刻版(第2話)』
県立戦隊とは日本の農林水産業の支配を企む悪の秘密結社「NOKIO」の手から青森県を防衛すべく組織された秘密組織。本部(青森市三内丸山遺跡の地下)と4つの支部(弘前、八戸、むつ、木造)からえり選った精鋭部隊(リンゴレッド、ホタテピンク、イカブルー、シャコイエロー、イタコブラック)が「アオモレンジャーなのです。
ラジオドラマ『県立戦隊アオモレンジャー』は青森放送制作のラジオ番組「金曜ワラッターMOTEMOTE大放送」枠内にて、1997年から1999年に渡って不定期に制作・放送されました。ラジオドラマなのに着ぐるみも製作され、各種イベントで活躍。ローカルヒーローの嚆矢として知られています。ファーストシリーズ全7話はのちに渡辺源四郎商店『みなぎる血潮はらっせらー』(2009年~)として舞台化されました。
(今回は第弐話『蕪島わんこそば対決!逆襲の銀河鉄道』(1997年11月OA)を約10分に編集して上演します)